健康優良不良少年
どうもこんばどうもこんばんは。
こんばんはこんばんわ。
今日はずっと眠かった。春の陽気が窓まで来てるからですかね。
ベランダに花を植えたら、外を見る回数が減りました。
映画 アキラをみた
昨日みようと思って途中で脱線したので改めて見直す。昼のラジオにちょうど鉄雄の声優さんが出ていたので運命感じてしまった。オリンピックの看板文字をちゃんとみておきたかったので視聴。
鉄塔鉄部そうだよこれがネオ東京だよおおおここに住もうね!
風呂敷を広げて広げてそのまま終わってしまった。2期決定!の文字をしばらく待ってたらテラスハウスが始まってしまった。原作でいうと何巻分カバーしているのだろう。とても20年前の映像とは思えなかった。テールランプの軌跡がとても綺麗で、都合3回巻き戻した。サイバーパンクの街並みがとてもリアルな一方で、戦闘シーンがちょっとドラゴンボール入っててよい。
それと音楽がとても良かったんだけど、サントラが欲しいかと言われるとどうしたらいいのかわからない。
本日の森
早くたぬきちの店早く大きくならないかしら。元来カリギュラ効果が効きやすい体質なのですが、どうしたものだかあまり外に出たいと思いません。これは毎日どうぶつの森にログインしているおかげだと踏んでいるですが、皆さんどうですかね。
接触人数を減らす
昔から縛りプレイとロールプレイの狭間のような遊びが好きです。
掃除は本当に嫌いなのですが、どうしてもやらなければならない機会がある場合、必ずシンデレラごっこをしながらやっています。
用意するものは以下。
- 衣装(少しダサめのロングスカート・裸足・タンクトップがお勧めです。虐げられている感が増すため。)
- バケツと雑巾(小道具。余力があれば拭き掃除もついでに)
- タイマー(やめ時を知らせてくれる)
シンデレラのハイライトは、プリキュア・12時・継母が娘の足をガラスの靴にパッキングするシーンですが、この遊びをするときは頭の中に意地悪お姉さんがたに床を磨くように脅されているシーンを描きます。亡き父のと楽しかった思い出とは裏腹に、無間地獄のような毎日に対して絶望しながら一心不乱に床を磨きましょう。ホコリひとつ残してはいけません。継母にドヤされた挙句、水をかけられ夜中外にしめだされるからです。ただし、ちょっと悲しい気持ちに持っていかれる時もあるので、元気のある時に是非やっていただきたい。お勧めします。
この遊びの延長、そして社会貢献に強いインセンティブを感じるため、現在はお出かけ券制度という独自ルールを制定しています。
ルールは以下の通り。
- 月曜日に3枚支給
- 1枚につき1件、店舗もしくは交通機関の使用が可能
- 週を跨いで使用することはできない。日曜日23時59分に残部は破棄
社会全体で接触回数を8割減らすのならば、どうしても出勤しなければいけない人の分は誰かが吸収しなくてはいけない。幸いお家にいることを許されているので、できるだけ接触人数を増やさないこと、楽しんででできる方法を模索していきたいですね。
1週間のうちに、延べ何人と”接触”しているのかを今度きちんとかぞえてみたい。
朝がくるまで
足が冷える
在宅勤務で得られたもの=通勤時間分の自由時間
在宅勤務で失われたもの=通勤時間分の運動量
フィットボクシングを40分×2セット行って、トントン以下の運動量かもしれない。
通勤1時間かかってるのを、40分のボクササイズで吸収できる訳が無い。生まれてからほとんど味わったことがない足の冷えに悩まされてます。すみません、生姜湯どんぶりでお願いいたします。靴下を自主的に履いたのも、自我があるうちには初めてかもしれない。
どうにもならない時はスクワットを挟むと馬鹿みたいに暖かくなります。筋肉のうむ熱というものを侮っていました。すごい筋肉。ありがとう筋肉。育てていこうね筋肉。
マスクの使い回し
マスクが死ぬほどないですね。増産している分は是非とも前線に回していただきたい。市井にも混じらなくなったので、現在はほぼノーマスクで過ごし、たまの買い物のときだけはスッピンを隠す為だけに着用しています。
通常通り通勤していた頃は、電車+オフィス+道草分を一括プロテクトしてくれていたマスク。これを使い捨てするのはなんとも思いませんが、たかだか20分スーパーでの買い物程度の着用で捨てられるほどマスクセレブではない。
不織布のマスクでも、
次亜塩素酸(ハイター)+アルコール+天日干し
で、だいぶ消毒できるのではないかしら。と思い、3枚程度を使い回しています。
毛羽立たら捨てよう、と思っていたのですが、意外と丈夫で2回も目の洗濯を耐えてる。すごくない?不織布マスク。おかげで捨て時がわからない。
そういえば、この生活を始めたら化粧を一切しなくなりました。化粧がマスクにつかないのもマスクが長持ちなんでしょうな。
今日は何も気づかなかった。だってお外に出てないから。
明るい曲が聴きたくなるね。
nona reevesの季節ですね。
(30分)
*1:自己責任でね
外出自粛
新型コロナウィルスでSTAYHOMEを命じられたのでブログを書きます。
大概のことはおうちでできるじゃないか。
東京都知事の緊急事態宣言を受けて、在宅できるひとはお家でやってね。と
乱暴な指示のままお家に帰されたきり、会社に行っていません。お家の仕事はたのしいね!今までの仕事って本当におうちでできたんだなぁ。週3ぐらいの出勤でいい。
出勤の時間が睡眠+ストレッチ+散歩に充てられるからただでさえ長かった1日が死ぬほど長い!楽しい!
支給PCがとんでもなくぼろっちいことを除けば、概ね楽しい。
STAY HOME問題
英語苦手なんですけど、HOMEって、副詞だとおもって過ごしてたんですが。
STAY at HOMEという言い回しもあるんですね。
google先生に聞いてみたら、どうやらstay at homeはイギリスのいいまわしなんだそうで。
検索結果
”Stay home" " coronavirus"
About 102,000,000 results
"Stay at home""coronavirus"
About 233,000,000 results
まじか。
割と忙しい
どうぶつの森が市場稀に見る絶好のタイミングで発売されたせいで、わたしも例にもれず現住所は森です。時折fitboxingで汗かいてます。楽しいです。
元来外も中も好きなので、料理をしたり苦手な掃除をしたり、植物を植えたり、バランスボールでバインバインしたりで忙しくしています。「これを機に」という文言はある種魔法の言葉なのかもしれないですね。
でも酒量が物凄く増えました。これは困りますね。美味しい焼酎の飲み方もこれを機に研究していきたい。
連休明けまでは定期的に何卒。
2018年度 就職活動 所感
私は今ネットカフェの一室でよつばととアカギを読み飽きている。特に宿がなかったり特段大きいパソコンが必要なわけではないのだ。ちょっとだけ大きな山場を潜り抜けたご褒美としてただ何となく来てみた。何杯目かのカルピスソーダでおなかもたっぷたぷになって、さて帰ろうかなと思った矢先、
3時間パックから深夜8時間パックに移行してしまったのだ。
ネットカフェなんて、漫画と映画がなければ中途半端な個室だ。どことなく落ち着かない。本当は今すぐかえってお風呂に入って寝たい。でも8時間パックだしな。
だから私は忘れかけていたブログを今こうして書くに至っている。
帰国から
2017年1月4日に始めたフランスへの留学は、2018年1月2日に幕を閉じた。もともとボーナスステージだと思っていただけあり、留学中は何をやってもたのしかった。忙しいながらも自由な時間がたくさん持てたこともよかった。あとパンも野菜もおいしかった。もっと肉の部位に詳しくなりたかった。
そして帰国直後、あーだこーだと思いを巡らせていた中、帰国一番に食べたのはコンビニのおにぎり(こんぶ)だった。本当においしかった。でももうチーズは恋しい。
そして1月10日。
荷物整理等等をやっつけ、いざ北の地にカムバックしてきた。留学前は時系列がおかしなことになっていたため、「ここの雪をみるのもこれで最後か…」などと感傷に浸っていたが、普通に豪雪が迎えてくれた。なんなら普段より余計に降ってます。寒かった。
そして手にはスーツと黒カバン。
そうだ。就活が始まるのだ。
就活ってなによ(1月)
正直ほかの大学や、大学の就職センターに頼らない人たちが一体何をやっているのかほとんどわからない。だって本当に隔離されているんだもの。
私の就活は学校のガイダンスから始まった。
厳密にいえば昨年4月のロンドンキャリアフォーラムに参加しているので、一応スタートはしている。といえばしているんだけど、結局あの場で手に入れたものといえば
”ロンドンは値段と味のelastisityが極端に弱い&まずい”
”私にはまだはやい”
”売れないキャバ嬢って本当につらい思いをするんだな”
の3点しかないので、なかったこととします。
学校に来てくれる企業の情報やtipsなどがたくさん載った冊子を手渡され、なんかわかったようなふりをしていたが全然わからなかった。ぐらいのことしかわからなかった。
それからあれよあれよという間に説明会ラッシュが始まってくる。カレンダーの日付を毎日確認する日々がリスタートした。
年増の就活はどうするべきか?
正直に言えば、私の就活は人よりもハードモードなはずだ。というのも現在の大学4年生と比べて片手でやや足りないぐらいは年上だからだ。就活の2文字をさっきかけるようになった私としては、この先どう立ち回るべきなのか正直検討もつかなかった。だけど知らなければならないことがいくつかある。自分の敵となる存在・人事だ。
説明会に来る人事の人は、ほとんど二度と会うことはない。でも彼らは企業の人事なのだ。彼らについて知っておいて損はない。だから集団での質問タイム終了後にそっと寄っていってこう聞いた。
「年齢に関してどうお考えですか?」
この質問に対して「うちは全く問題ありませんよ!」と答えた企業は残念ながら脈は薄い。それはあくまで建前で。説明会は企業自体のPRも兼ねているのだから、取る気のないやつの心象を下げる理由がない。一方で「どんな理由で遅れたんですか?」と聞いてくれた企業は、そこそこ乗り気かもしれない。理由次第、もしくはそこから得られたもの次第では好意的に見てくれるかもしれない。なにより一個人として扱ってもらえた気分になった。気分だけだけど。
就活ごっこ(2月)
1月も後半になり、ようやくESというものを書き始めた。マイページを開き、名前住所学歴なんかを埋めていく。そこでふと手が止まる。
「あなたの将来やりたいことはなに?」
「仕事をするうえでなにが大事だと思う?」
「学生時代何頑張ってきたの?」
ヨーグルトのような脳みそを振り絞ってみても”お花屋さんがいいともう”以外の答えは出てこなかった。この質問の意図がわからない。
こうやって好きに書き散らしている文章だったら別に何を書いてもかまわないだろう。途中で今日の腸の調子を書いたって誰も怒らない。多分企業も怒らないだろうけどゴミ箱いきだろう。
現代っ子なのでわからないことはグーグル先生にも聞いてみた。するとやはり御大、模範解答をご存じだった。しかも企業別合格ES?すげーじゃん!
意気揚々とコピー&ペースト&こねくり回しを繰り返す。が、送信ボタンに手をかけたところでハタと立ち止まった。
結局このESはどういう目的で書かせてんの?
話のネタ?文章力?アピール力?
就活を終えた今でも、なんとなく謎のままだ。
この時期になると、周りの”就活強者”が少しずつ頭角を現してくる。具体的に何が強いのだろう。多分圧だとおもう。ももクロでいうあーりん。
(つづく)
la saison de l'enfer
地獄の季節
enfernm (opposé du paradis) hell n Selon certaines religions, une vie de péchés se terminent immanquablement en enfer, dans la souffrance. According to some religions, a life of sin will inevitably end in hell and suffering.
1週間のバカンスも明け、地獄の季節やってきました。テストです。
学期の真ん中あたりということで、だいたい全ての授業がこのあたりにテストを組んでくるんですが、今回は幸か不幸か全授業がバカンス明けの週にテストを設定してきました。
つまり、1週間全ての日にテスと。まさに地獄。一人ぐらい配慮してよ。
記憶力ってどうやったら
つくんですか?
ねえみんなどうやって単語覚えてるの・・・?
もうとにかく単語を覚えるのが苦手。ほんでテストがほとんど単語暗記系ばっかり!悲しいぐらい定着しない!一度見たら絶対忘れない頭になればいいのに!
というのも、言語の授業ってかなり脈絡がない。同じテキストの2行でまるで違う話をしてたりする。さっきまで穴掘ってたのに急に宇宙にとばされるような。だから同じ単語を繰り返し見ることがない。故に定着しない。言語のレベルが上がっちゃったもんだから、出てくる単語がおまえそれいつ使うんだよ的なものばかり。
ちなみに今日覚えた動詞はenjamber (またぐ,踏み越える)です。
鍵無くした
そのテスト準備で死ぬほど時間ない中、部屋の鍵をなくしました。
寮の中は比較的安全とはいえ、不在時にフルオープンは流石に不用心。でも家を出ないとテストには間に合わない。でも鍵ないし。どこだよミニオン!
自分のだらしなさにこんなに殺意がわいたのは小学校の時のプリント出し忘れで父親を路頭に迷わせた以来でしょうか。
帰ってきたら泥棒に入られて部屋ぐっちゃぐちゃだったらどうしよう!でも今旅行の余波とテストを言い訳に部屋がカオスだからぱっと見入られたかどうかわからない!脱ぎっぱなしのブラとか恥ずかしいから入ってきてほしくないなぁ!
結局ええいままよと遅刻ギリギリの時間に教室に向かい、速攻で帰ってきてました。ブラジャーはかわらずそこにいました。よかったです。
次のテストの準備に費やそうと思っていた昼休みも部屋中を捜索してたらいつの間にか終わってるし、そのおかげに部屋がやや綺麗になるし、結果ノートも見ずに鍵も見つからず再び部屋を空けることに。
結果的にテスト前におもむろに部屋の掃除し出しちゃうやつになってしまった。
というのが、
私の言い訳です。
今日のテストは双方ボロボロでした。ご査収シルブプレ。
帰ったらフライパンの中にいなすった。なんだそりゃ。
あしたもあるのでがんばります
ええっとこれはなんだっけ
九月早っ!
いつのまにか9月がふっとんでましたね。ちょっとしたタイムリープだ。
◉クラス上がったよ
ヨーロッパにあるメジャーな言語は、習熟度別に共通のレベル分けが存在してます。
A1 学習を始めたばかりの者・初学者
B2 実務に対応できる者・準上級者
例えば「あたいオランダ語はA1よ」ってなるとオランダでギリギリ飢えはしのげるレベル、「ギリシャ語はB2よ」となると、ギリシャで食い逃げの言い訳を語ることができるわけです。
私の通ってる言語学校も例外ではなく、A1からC2までの6レベルで分けられクラスが編成されてます。入学した最初の学期にはクラス分けテストや各種資格の証明なんぞが必要なのですが、それ以降の学期はよっぽどのことがなければ一つ上のクラスに上がることができます。
わたしもことなきを得て、無事にB1からB2に昇格することができました。やったね!
◉B2やばい
クラスメイトも担当教諭も心機一転。期待と不安と眠気を携えてようやく1週間。
まずい。
これはまずい。
まずクラスのレベルが高い。聞けばみなさん本国でフランス語専攻してきただのプライベートチューターつけてただの働いてだだの。私のようにぬるっと上がってきた人はほぼいませんでした。
まず単語の量が圧倒的に違う。みんな知らない単語いっぱいつかってる。なにそのどうししらないようなんかネイティブがよく使ってるやつだけど口からは出てこないやつだよこわいこわい。休み時間でも普通にフランス語話してるよ!休み時間って休むもんじゃないのみんな日本語しゃべろうよやだこわい。あと先生が遅刻に厳しい!レベル関係ないけど!
せまりくる恐怖に苛まれながら、クラスメイトとの圧倒的な差をどうにか埋めようと単語をちまちまやってますう。こわいいいい!
◉英語忘れてきてる
夏休みも終わったので久しぶりに友達にも会えました。夏休みの思い出やら最近の出来事なんかを話すのですが、以前よりも圧倒的に言葉が詰まる回数が増えた。
日常生活に出てくる表現は圧倒的にフランス語の方が早いのだけど、そこまで早いわけでもないので英語が追いついてきてしまう。しかし口は一つで意識は止まらない。排水口に流れるパスタがごとく言葉がつまり、口をパクパクするするばかり。結果周りに不穏な空気を漂わせてしまうのです。
その場に日本語話す人がいるとこれがみつどもえの様相を呈するのでさらにひどいことになります。もうなんだっけ以外言えない。
フランス語の上達を喜ぶ一方で、圧倒的に使う機会の多い英語がしぼんできてるのは悲しいことです。日本語が残念なのは元からですが、それもどうにかせねばならない。
何かを話そうとするとき脳の動きは
イメージ>イメージに対する説明>適切な説明の選択>発音
のステップを踏んでると思うんですが、この説明のステップが過剰に動いてる感じがします。いろんなところから引用を持ってくるせいで、どれが一番いいのかの機能がオーバーロードした結果、発音までうまくいかないんでないか。とおもってます。
今は言語野の面白バグだとおもって楽しもうと思ってます。
例)
フランスのしいたけ(1位)
Champignion(2位)
Mashroom(同率2位)
例2)
駅前の微妙な祭り(1位)
la soirée à la gare (2位)
night festival (フライングにより失格)
かばんぱんぱん
旅人はどこまで分け与えられることができるのだろうか。
たぶんあらゆる宗教において、持てる人が持たざる人に分け与えることは良しとされてたはず。日本語にだって“情けは人のためならず”という立派なことわざがある。今誰かに分け与えたものは、いつか形を変えて自分に返ってくる。だから人に何かを与えることを惜しまないようにと。
わたしはこの考えが好きだ。とても美しい生存戦略だと思っている。
自分が困窮するほど分け与えるほど人間ができていないけれど、余っている分を足りない人に差出せるぐらいの心持ちでいたい。ものを失ったことより、誰かの不足を補える方がずっとずっと幸せになれる気がする。
一方で私は現在旅行者だ。
自分の面倒をみてくれる人はほぼ存在しない。だから知恵を巡らせてなるべく小さく必要なものをまとめて持っている。やれと言われればコンビニ袋一つで旅行することだってできるけど、それをしないのは何かあったとき自分を守れるのは自分自身しかいないからだ。安全と健康は大枚払ったところで100パーセント確保できるわけではない。だから万一に備えて、今使わないようなダウンジャケットだって持ってる。ユニクロとダイソーありがとう。
件の彼女は、とても身軽だった。
多分30リットルぐらいのバックパックを背負って、2年ほどヨーロッパを旅しているらしい。私より少し歳が上だが、とても若く見えた。
彼女は身軽が故に、いろいろ持っていなかった。
携帯は何世代も前のiPhoneでしょっちゅう熱暴走を起こしていたし、もちろん現地の通信手段なんて整えていなかった。数日前に洗面用具を無くしたらしく、シャンプー貸してくれとほぼ初対面で言われた。
最初のうちはわたしも気前よく差し出した。
これから数日共に過ごす仲間だ。赤の他人以上にはよくしてあげたいと思う。あれやこれやと差し出し続けてしばらく、なんとなく違和感を覚えるようになった。
「だって持ってないんだもん」
これは全てのことの免罪符になり得るのか?
例えば作業をしている時、彼女はいつも私に時間を聞いた。彼女は自分の携帯を持っているのに、それを使おうとせず私に時間を聞く。
例えば休憩の時、私が持ってきた水を彼女は特に断りもせず飲んだ。自分のボトルにはまだ水が入っているのにもかかわらず。
例えば通信が必要になった時、彼女は私の携帯からネットを使った。緊急のことかと思えば何か動画を見て笑っていた。
果たして私は彼女に分け与え続けるべきなのだろうか。
自分の器の小ささももちろん痛感している。
日本円に直せば全て100円未満のことだ。多分これが日本で起きてたことなら気にも留めなかったことだろう。現にこれを書いている今だって、「おちょこじゃーん!」の一言が止められない。
きっと文化の違いだってあったのかもしれない。彼女は南米出身だ。そういう繊細な価値観がずれるというのはよくあることだ。
でもここは砂漠だ。
生命線である水すら店を訪ねて買わなければならない、普段とはおおよそかけ離れた場所だ。実際に自分の分の飲み水は自分で購入していたし、常に残量を気にかけていた。
そんな環境で私は気持ちよく分け与えることに疑問を抱いてしまった。
一つは、旅人がどこまで人に頼るべきか。
旅人は基本自己完結型であるべきだと思う。誰かを頼る前提ではなく、基本全て自分で賄うのがいい。知らない土地で一人前として扱ってもらうにはやはり二本の足でたってなきゃ。もちろん不測の事態の場合はそうもいかないので、誰かの好意や善意に甘えることだってあるだろう。でもそれはあくまでアクシンデントであり、誰かが助けてくれる前提で動いちゃならない。
世の中には誰かの善意で食いつないで旅行を続ける人たちもいる。私はそれをいいことだとは思わない。善意はあくまで与える側発信のものなのだ。それをアテにしている時点でそれは善意ではなくてもはやおねだりや物乞いじゃないのか。旅行は贅沢なことだ。生きるために物乞いする人たちとはワケが違う。その旅行を続けなければ呼吸ができないのなら続ければいいけど、わたしはやらない。
じゃあ、自己完結するために必要なものはなんだ?と考えると、それは結構人それぞれなんじゃないかと思う。私は致命的な方向音痴なので割とgooglemapが欠かせない。故にモバイル通信は必須なんです。枕が変わるとねれないなら、枕に投資したっていい。健康と安全のためにはきちんと投資すべきだ。
彼女の場合、とにかくwifi環境について人に頼みまくっていた印象がある。サハラ砂漠でもネット使えるのが驚きだけど。モロッコの通信体系がどうなってるかはわかんないけど、少なくとも毎度毎度誰かにwifiないの?と聞き続ける彼女を見て、「そんなに欲しいなら80dhsで一ヶ月4G使えるの売ってるよ?」といったら「それはいらない」って言われた。そんなに四六時中必要ならきちんと投資すればいいのに。モロッコプライスでもご飯2回分ぐらいのもんだから、バカ高いわけでもない。
二度目のネット共有の申し出は無視した。
もう一つは、持っているやつに対しても分け与えるべきなのか。
前のwifiに関してもそうだ。彼女は持っていた。時間を確認する術も、シャンプーを買うお金も、水のボトルだって。でも自分のものを使わずあえて人に頼った。悪気があったのかはわからないけれど、そのバランス感覚がとても気に障った。なぜお前の都合に私が合わせなければならないのか。水が欲しければ10メートル歩いて取りに行けばいいし、時計を確認したけばポッケに携帯入れておけばいい。さすがに女性に向かって髪洗わなくても死なないでしょ?とは言わないけど、お気に入りのブランドのやつを買うまでの繋ぎとしてならお前にくれてやるぶんはない。
そうやって自分のものを出し惜しんだ分だけ、私には彼女が浅ましく見えて仕方がなかった。
本来ならそのあたり全部目をつぶって、「なんであれ困っているなら手を貸そうじゃないか」としたいところだった。あいにくそこまでは人間できていなかったみたい。精進するね。2世紀後に。「私獅子座だからわがままなの」とか言ってたけど、三十路過ぎたらそういうのやめない?
わたしも50リットルほどのバックパックを半ば体力にものを言わせながら担いで回っている。いつ無くなっても一晩泣いて済むものしか入れていないと常日頃豪語しているけれど、果たしてこの中にどれだけ人に差出せるものがあるのかはわからない。
今日はgoproの部品がボッキリ折れたので、一晩泣こうと思います。
泣いてます。